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映画「サクラ花~桜花最後の特攻~」観に行ってきました。 覚書のようなもの  

ずっと観たかった映画だったのですが商業ベースに乗っかってない映画なのでどこででも観れるというわけではなく小さな映画館で短期間だけ上映されるという作品だったので観る機会はないだろうなと思ってました。
以前映画のHPを見たのですが近畿圏で上映の予定はなく・・・
それが数日前にHPを覗いたら大阪市内で上映されてるのを知って今日行ってきました。
今週の土曜までで土曜はキャッスルイベントだし、休みは今日しかなかったので。
しかも午前から1回のみの上映なので早く起きて

映画館は小さくて椅子も結婚式場で披露宴に使われてるような物が50席程並んでるだけ・・・観客は私以外に男女5人だけでした。

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大東亜戦争時の桜花(おうか)という特攻兵器の話です。
一式陸上攻撃機(いっしきりくじょうこうげきき)、略して一式陸攻のお腹に一人乗りの爆弾付きロケットみたいな小さめの飛行機(桜花)をつけて敵艦の近くまで行きその小さな飛行機を切り離して特攻させるというものです。
母機の一式陸攻はまだ帰還できる可能性はあるけれど子機の桜花は万が一にも助かる可能性はないです。
実際は母機の陸攻も元々素早い動きができない飛行機な上に桜花をくっけてるわけだから尚いっそう動きは鈍くなり陸攻、桜花共々敵機に撃墜されてあまり戦果は上がりませんでした。
第一回の攻撃部隊は全滅させられています。
その時の光景をアメリカ戦闘機のガンカメラが撮影しており映像として残っていますが見た時あまりにも衝撃的で思わず目を背けてしまいました。
撃墜されて翼が吹き飛ぶ陸攻の中には人が生きて乗ってるのですから。


内容は主演が大和田健介、後の出演者は緒方直人、林家三平、三瓶(お笑い芸人さんの)、渡辺裕之、他の人はあまり見たことの無い俳優さんばかりでした。

桜が綺麗に咲く季節に尾崎(大和田)が鹿屋基地に赴任してきたところから話は始まります。

1時間半くらいの映画でしたが内容はほぼ陸攻の中での出来事で話が進んでいきます。
出撃前に少佐(渡辺裕之)から穂積上飛曹(緒方)と桜花搭乗員の沖田二飛曹が紹介されていましたが、私は何故かあらかじめ決まった搭乗員がチームで動きいろいろ打ち合わせやらをやって呼吸みたいなもんを合わせていくもんだとずっと思い込んでたので(零戦みたいな戦闘機は単座ですが陸攻は複数人乗るので)ちょっと驚いた。
基地から沖縄まで2時間その2時間に起こる出来事なんですが・・・何というか・・・阿鼻叫喚の地獄絵図。
何度も敵機からの攻撃を受け8名居た搭乗員が次々斃れていきます。
操縦の人が優秀なのかその都度敵機からは逃げ切るのですが陸攻は最初の敵機からの攻撃で被弾し燃料もいつまで保つか解らない状態、少しでも負担を軽くするために機銃やら荷物やら捨てられるものは全て捨ててしまいます。
これで丸裸になった陸攻、もう敵に応戦することもできず逃げるしかない状態に。
それでもまだ軽くする為に亡くなった搭乗員の遺体も捨てろと穂積上飛曹が命令します(8人の中では上飛曹の穂積が一番上官らしい)、会ったばかりでどんな人間かも判らない穂積に反感を覚える搭乗員達(沖田以外)、穂積に反発しながらも敵機の襲撃がいきなりやってきては仲間の搭乗員が死んだり負傷したり、それが狭い空間で起こるので余計に怖い。
それと映画なので機銃の音も大きくて余計に恐怖心が煽られるというか・・・。
実際に撃墜される映像を見たことがあるから、よけいにあの映像の陸攻の中も・・・とか想像してしまった。
それでもボロボロになりながらようやく敵艦近くに辿り着き、桜花に乗り込むよう沖田に促すけれどうずくまって動こうとしない、穂積は沖田に激しい言葉で乗り込むよう言うけど、この子まだ17歳なんですよ、演じてる俳優がまた童顔で子供っぽい雰囲気が残っててそれが余計に見てて苦しかったです。
それでも覚悟を決めて乗り込む時にずっと握り締めていたお守りを尾崎に渡し「神之池基地の近くに、母が大好きだったキンケイギクの花を植えました。このお守りの中に入っている種と同じものです。尾崎さん、見に行ってくれますか」自分はもう咲く花を見ることができないからそれを尾崎に託したんですね。
沖田が乗り込み穂積が桜花を切り離すレバーを下ろします、切り離されて落ちていく桜花の中で沖田二飛曹が敬礼している姿が見えました、これが彼の生きている最期の姿です。
桜花は敵のすごい対空砲火の中突撃しますが陸攻の中から戦果を確認しようとしても見えません、尾崎が必死で確認しますが敵艦からの噴煙は確認できず、結果は戦果なしでした、多分桜花は敵艦に到達することなく対空砲火に墜とされたのだと思います。
戦果なし・・・その事実は生き残った搭乗員を打ちのめしますが、そのときに初めて穂積の本音が零れます、本当はこんな人の命を軽くみた特攻というものを誰よりも憎んでいたのです、そして言います「鹿屋へ戻るぞ、生きて帰る事を任務と思え、(生き残った)お前たちは生きて花を咲かせろ」と。
この映画の中で平和と幸せの象徴みたいに「私の青空」という歌が歌われるのですが、亡くなった搭乗員の中には妻子のある人もいて背中に子供を背負った奥さんと歌いながら歩く光景が悲しかったです。
戦後70年を過ぎた今なら特別とも思えないこの歌に出てくる光景、それがこの時には誰もが強く望みながらも手にすることが何より難しい事だったのです。
自分の将来に夢を持つことも。

夕暮れに仰ぎ見る 輝く青空
日暮れて辿(たど)るは わが家の細道

せまいながらも 楽しい我家
愛の灯影(ほかげ)の さすところ
恋しい家こそ 私の青空

穂積が呟くように歌い始め、皆も合わせて歌います・・・尾崎が仰ぐように空を見たそのとき・・・敵機の機銃音がして・・・。

丸裸同然の陸攻に敵機に応戦する力はもう残されていません、結果は言わずもがな、です。

映画の初めの頃、少佐が尾崎に言います「咲いて散るんじゃない、死んで咲かせるんだ」(死んで花実が咲くものか言う言葉知らんのかと思わずツッコンだけどこの時代はこれが普通の日常だった)。
それとは対照的に穂積は「生きて花を咲かせろ」
今ならどちらがまともなのかは一目瞭然。
この少佐は、尾崎らが出撃する際にも「後から自分も必ず行く」って言うんですよ、あの頃上の人間はこの言葉を言いながら後から行かなかった、まるで金にだらしのない人間が給料貰ったら返すから貸してと新たに恥ずかしげも無く借金申し込む時にいう言葉と重さはほとんど変らないと思う。
上官の「後から自分も必ず行く」は絶対信用してはいけないような・・・。

「散る桜残る桜も散る桜」・・・「咲いて桜といわれるよりも散って桜といわれたい」という歌が遺ってますが何とも悲しい歌です。

観た人によって感じたことは違うだろうけど、私は桜花搭乗員の沖田二飛曹があの陸攻の中で一人だけとても孤独な気がしたのです。
陸攻に乗った時から操縦席の後ろにある桜花を切り離すレバーの下のスペースの隅にじっと座ってずっとお守りを握り締めていました。
最初の敵機の攻撃で亡くなった隊員の遺体を捨てるように穂積が命令しそれを実行に移す尾崎たちを見ながら彼は左手をぐっときつく握り締める、その手は震えていました。
後はもう敵機からの攻撃で機内に血しぶきは飛ぶわ死体は転がるわの恐ろしい光景を目の当たりにして彼は嘔吐したりして恐怖で完全に萎縮してしまいいざ桜花に乗り込む時にはしゃがみこんだまま動けなくなってしまいます。
穂積や尾崎が促しますがそれでも動かない、穂積にこの作戦で死んだ者たちの死を無駄にするつもりかというような事を言われて沖田も心を決めますが、恐怖や生への執着その全てを自分が大切に思う人(彼の場合はお母さんかなと思う)の住む国を守る為に征くんだという気持ちで押さえつけて自分を納得させるしかない17歳の少年の心情を思うと、私自身が納得できない苛立ちや腹立たしさはどこにぶつけりゃいいんだ。
時間が経てば映画の内容は覚えていてもひとつひとつの場面は記憶から薄れていくと思います。
でも私はあの時の彼の震える手と最期に敬礼して突入していった姿だけは忘れることはないと思う。
私が彼に感じた孤独感・・・一体何なのか・・・一緒の陸攻に乗っては行くけど自分以外の人間には生還のチャンスはあるが自分にはないという部分・・・?
それとも何か戦友として一体感のないメンバーのせい?
主役の大和田と三平、三瓶が演じている役どころは最初から一緒のメンバーというのは解るのですが後はいつからのメンバーなのかよく判らない。
最期の最期、尾崎には彼女がいなくて女優の写真を見せて彼女だと言ってたのを見ていた沖田が「尾崎さん、良い人と結婚して下さいね」と笑って言います、自分にはもうそんな未来がないのは解りきってるだけに・・・。
17ってまだ子供だよね・・・こんな子供に命懸けろ特攻で死んでこいなんてよく言えたもんだよ、言った奴鬼だよ・・・鬼もここまで酷くないと私は思う。

あのヒトラーですらドイツが開発したミサイル兵器に側近が人を乗せたら命中率が上がると進言しても首を縦に振らなかったというのにそれをやっちゃう日本人ていったい何なんだ?
あの頃の自分達の命は鳥の羽よりも軽かったと元特攻隊員の方がおっしゃってたが、国民の命を鳥の羽より軽く扱った結果が今日、日本死ねと国民に言われるような国にしてしまったんだろうなと思う。


続きはいろいろ思ったことを書いてます。
あまりにも長くなって驚いた・・・
大和田健介って演技がいまいち?
あの人が喋り始めると緊張感がゆるむ、ああいう役作りなのか?と思ったりもしたけど緊迫した場面もなんか呑気な人だなぁと。
最後まで肝が据わってなくて何かふわふわした役どころではあったけど。
緒方直人はやっぱり演技上手いなと思う。
役どころの実年齢とほぼ一緒なのは沖田役の佐久間悠くらいで、あとは全員役より上。
緒方直人が28歳という役だけど実年齢なら中佐、大佐?もしかしたらもっと上?、まぁ若くは見えるけど落ち着きすぎな気がした。
緒方直人の役に歳が近いのは大和田健介の方ではあるけどそれじゃちょっと役不足か緒方直人並の芝居をしろというのは酷?。
林家三平、44歳で21歳の役は無理ではないだろうかいくら童顔でも。
大和田健介が19歳の役どころだからそれより2歳上だけってことになるとやっぱり変だよ。
三瓶です。の彼は福島県出身の役だったのですが、本人が申告するまでずっと茨城県出身の役だと思ってました。
日立市に親類がいるのですが「~だっぺ」という方言使ってたので茨城出身の役だなと思ってて途中で福島出身と判って「ええっ!茨城じゃないの!?」と驚いてしまった。
沖田役の佐久間悠は歳相応の役だからそういう部分では得してたかもしれない、まだ少し幼いと思うくらいの容姿でした。

「私の青空」は亡くなった母がよく口ずさんでいた歌で、私にとっても幸せの象徴みたいな歌です。
母が亡くなってからも想い出しては時々口ずさんでいたのですが、これからはもっと悲しい気持ちになりそうだ・・・。


今日、思い立ってサッと行動に移せたのは映画館があった場所は大阪・十三だからです。
十三は私が産まれたところです。
母の弟が40代で亡くなったので、親である祖母はうちで同居することになり家を売ってしまったのですがそれまでは十三に母の実家があったのでよく遊びに行ってました。
姉も十三に住んでたので、最後に訪れたのは12年ほど前か・・・姉も今は豊中市に家を建てて引っ越したのでもう十三に行くこともないだろうなと思ってたのですが今日久々に。
初めて行くところというのはどうも不安で腰が重くなるのですが、今回は知ってる場所だったので即行動に移せました。
今月後半からまた観たかった映画がこの映画館で上映されるんですが、行こうかなと思ってます。
近場で観れたら一番いいんだけど、何度でも観れるし。
交通費で映画代の倍以上かかるので・・・。
映画を観たのは13年ぶりくらいか・・・。
母を在宅介護するまでは1年に1~2本は観てたんですけどね。
今は映画館も車に乗れないと行けないような場所に移転してしまったので余計に観る機会がなくなってしまった。
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